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Nerdyな人が増えて来た喜ばしい日々
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ユキエ

監督:松井 久子
原作:吉目木 晴彦 
放映場所:日米合同教会

長年続いていた読売新聞社NY支局は事務所をたたんで日本に引き上げ、日本経済新聞も朝日新聞も売れ行き低迷下、ありとあらゆる日本人向けローカル週刊新聞が誕生し、日本レストラン、日本人向けマーケット等に無料で置かれている。その中の「週刊NY生活」で
ユキエというタイトルの映画を紹介していた。
マンハッタンにある日米合同教会というという所で無料で上映されるそうだ。

国際結婚と高齢化 ー 病と夫婦、家族の愛描く名作

となっている。

国際結婚という言葉は、私は好きではない言葉だが、見に行こうかな、と思って、そのまま忘れてしまっていた。I子から「見に行こうよ」と電話があり、「あ、そうだった。見に行きたかったんだった」と思い出し、2人でフラリと行って来た。

110年以上NY市に存在し続けていた日米合同教会を始めて見た。非常に沢山の現地日本人が集まっていた。中には私の様にアメリカ市民になった日本人風も多い。日本人男性やアメリカ人男性が数人居るが、あとは若い日本人女性と高齢な日本人女性である。

松井監督が、無料でこの映画を合同教会に貸してくれたので、上映を無料で出来る運びとなったそうだ。

人間ドラマを私は見るのが苦手な理由は、非常に涙モロい所に原因している。この映画も、ティッシュを使ったり、ハンカチで涙を拭いたりであった。

以前は倍賞三津子は非常に大柄な体格をしていたが、今ではまるでカトンポの様に痩せているのには驚いた。

日本に滞在していた朝鮮戦争の従軍パイロントと恋に落ちたユキエは、結婚してルイジアナ州にやって来た。当時の日本ではアメリカ人男性との結婚など、とんでもない事であった為か、家族から勘当され、45年以上、一度も日本に帰っていない。「戦争と花嫁」と言われた時代であり、当然に、日本人の男女が慕い合う様な美しいものではなく全く別物で、日本人女性がミジメな扱いをされ、アメリカ人男性は毛唐、といった風に解釈される時代だ。

この2人の間に2人の息子も生まれ、人生の障害も乗り越え、愛し愛される夫婦の美しいメロディーをアメリカの町で奏でて行く。それは、ユキエがアルツハイマー病に襲われてからも変わらずに続く。

これが本当の話しであると知って、ますます涙、涙の映画であった。

と言う私も日本でアメリカ人男性と結婚し、26年前にアメリカの地にやってきた日本人女性だ。ユキエが「あなたと一緒に居る所が故郷だ」と言った言葉は実感だ。日本、アメリカに関係なく、高齢化と病と夫婦は、ちょっと先で私達夫婦を待っている。この映画の様に美しく入って行きたいものだ。

by nerdy | 2005-09-05 15:04 | 鑑賞
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